インターネットで「精神障害者保健福祉手帳3級」と検索すると、
「意味ない」
「メリットがない」
という関連キーワードが表示されることがあります。
確かに、療育手帳や身体障害者手帳と比べると利用できる制度が少ないと感じる方もいるかもしれません。
また、
- 「障害者」という名称に抵抗がある
- 将来の就職に影響しないか心配
- 診断書の料金がかかる
- 更新が面倒そう
といった理由で取得を迷う親御さまもいらっしゃいます。
それでも私は、子どもが小学生のときに精神障害者保健福祉手帳3級を申請してよかったと思っています。
今回は、我が家が取得した理由と実際に感じたメリットについてお話しします。
「意味ない」と言われがちな理由
精神障害者保健福祉手帳3級が「意味ない」と言われる理由としては、
- 割引制度が少ない
- 障害年金とは別制度である
- 使う機会があまりない
- 更新手続きが必要
といった点が挙げられます。
実際、お子さまのうちは手帳を提示する場面はそれほど多くありません。
そのため、
「今は特に困っていないし、取得しなくてもいいのでは?」
と感じるご家庭もあると思います。
我が家が小学生で取得した理由
我が家が手帳を申請したのは小学生の頃でした。
知的障害がないことで、療育手帳の取得はできませんでした。
当時、窓口では
「まだ小学生なのに必要ですか?」
というような反応もありました。
たしかに、小学生のうちは手帳を使う場面は限られています。
それでも私は、
「必要になってから取得するより、利用できる制度は早めに知っておきたい」
と考えました。
そして結果として、取得してよかったと思っています。
一番大きかったのは保護者の節税:障害者控除でした
私が実際にメリットを感じたのは、障害者控除です。
精神障害者保健福祉手帳3級を持っていると、税法上の「障害者」に該当し、保護者の収入から所得控除を受けられます。
我が家では、この控除による減税分(還付金)をジュニアNISAで積み立てていました。
「手帳を取得したことで生まれたお金を、子どもの将来のために積み立てる」
という使い方ができたことは、我が家にとって大きな意味がありました。
この毎年の減税分の金額のインパクトは、我が家にとっては大きく
「もっと早く知っていれば、最短で申請したのに」
と感じています。

もし当時、誰かに「障害者控除を受ければ、毎年⚪︎万円戻ってきますよ」と教えてもらっていたら、もっと早く申請していたと思います。
控除による効果はご家庭の所得によって異なりますが、10年、15年と積み重なると決して小さくない金額になることもあります。
我が家にとっては、子の将来資金づくりにもつながるありがたい制度でした。
会社に手帳を提出しなくても大丈夫。確定申告で自宅から還付金請求できます。
障害者控除について調べていると、
「会社に手帳のことを知られたくない」
という声を見かけることがあります。
たしかに、勤務先で障害者控除を申告すると、会社に手帳を持っていることを伝えることになります。
しかし、年末調整で申告せず、ご自身で確定申告を行う方法もあります。
確定申告は税務署に対して行う手続きですので、会社を通さずに障害者控除を申告することが可能です。
今はE-Taxとマイナンバーカードで、スマホでも簡単に申告できます。
将来、お子さまが就職された際にも知っておくと役立つかもしれません。
小さな特典も「ありがたいな」と感じています
手帳を持っていると、
- 公共施設の利用料
- 各種割引制度
- 一部のレジャー施設 の優待
などの対象になることがあります。
例えば、私も大好きな 沖縄美ら海水族館では障害者手帳を持っている人と介助者の優待があります。
もちろん、こうした特典のためだけに取得するものではありません。
それでも家族で出かけたときに、
「ありがたいな」
と感じる場面はあります。
なお、最近では ミライロID というアプリに手帳情報を登録し、スマートフォンの画面を提示することで利用できる施設も増えています。
必ずしも手帳の原本を持ち歩く必要も減ってきていて、外出の際の負担は以前より小さくなっていると感じます。



「お得」というよりも、社会からの応援を感じる制度だと思っています。
手帳は「障害者の烙印」ではなく「権利を受けるためのチケット」
精神障害者保健福祉手帳の取得をためらう理由として、
「障害者というレッテルを貼ることになるのでは」
という不安を持つ親御さまもいらっしゃると思います。
私もその気持ちは理解できます。
だから私は、自分の子にこう伝えています。
「この手帳は、将来あなたが必要になったときにサービスや支援を受ける権利があることを証明する、大切なチケットです。成人するまでは、私が預かって(減税のために使って)いるけれど、いずれ自分で権利を証明するのに使うんだよ。」
手帳を役所以外で見せる機会はほとんどありません。
手帳を持ったからといって、その子の価値が変わるわけでもありません。
ただ、困ったときに利用できる制度や支援につながる権利を持つことができます。
私は以前、子どもが学校の通級や支援級を利用するときも
「使える権利や恩恵は、使えるうちに存分に使いなさい。せっかく国が用意してくれた制度なんだから。それが、きっとあなたの健康な未来を守ることになるから。」
と伝えました。
手帳についても同じような考えです。
特別扱いを受けるためではなく、必要な支援につながるための権利だと考えています。
まとめ
精神障害者保健福祉手帳3級は、「意味がない制度」ではありません。
ただし、その価値は人によって違います。
我が家の場合は、
- 障害者控除による節税効果(所得税・相続税)
- 将来の制度利用への備え
- 福祉サービスにつながる安心感
など、多くのメリットを感じています。
子どもが小さいうちうちは使い道が少ないと感じるかもしれません。
それでも、将来必要になったときのために、
「支援を受ける権利を持っておく」
という考え方もあるのではないでしょうか。
精神障害者保健福祉手帳3級の取得を迷われている親御さまやご本人の参考になれば幸いです。


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