障がいのある子が18歳になる前にやっておきたい5つのこと(親権代理が使えるうちに)

~親権が使えるうちにできる準備~

お子さまが18歳になると、法律上は成人になります。

障がいのある子の場合も同じで、親権は終了し、親が当然に代理できるわけではなくなります。

もちろん親御さまのサポートは続きますが、未成年のうちの方が進めやすい手続きもあります。

今回ご紹介する5つの準備には、次の3つの意味があります。

  1. 親が代理できるうちに「よりスムーズに」やっておく
  2. 成人後の本人がやる手続きの練習をする
  3. 将来利用できる制度の選択肢を広げる

「まだ先の話」と思っていても、17歳までの間に、少しずつ準備を始めておくと安心です。


目次

① 銀行口座を2つ以上作っておく

障害年金を受け取る場合、本人名義の銀行口座が必要になります。

おすすめは、

  • 日常生活用の口座
  • 将来のためにお金を貯めておく口座

の2つを用意しておくことです。

将来、障害年金・就労収入・親からの支援金を区別しやすくするため、目的ごとに口座を分けて管理するご家庭もあります。

18歳以降は、親が代理で新規口座を開設することが難しくなるケースがあります。

18歳以降に、本人意思の確認をとれない場合は、銀行口座を作るために成年後見人が必要となるケースがあります。

また、口座の開設の際には、

  • キャッシュカード
  • 代理人カードや家族カード(利用できる金融機関の場合)

の申し込みも行い、暗証番号を使ったATMでの預金の引き出し方や、収入以上の支出をしないことなどを練習しておくとよいでしょう。


② マイナンバーカードを作っておく

福祉サービスや各種給付の申請では、マイナンバーの記載や本人確認が求められる場面が増えています。

市役所にも、

「福祉サービスの申請をする際は、必ずマイナンバー(個人番号)の記載・確認が必要です」

という案内が掲示されていました。


マイナンバーカードは作らなくてもよいという考え方もありますが、将来の手続きを考えると、持っておくメリットは大きいと感じています。

銀行口座の開設や携帯電話の契約、各種行政手続きなどでは本人確認が必要になるため、マイナンバーカードは福祉手続きだけでなく、本人確認書類としても役立ちます。


障がいのある方の中には、運転免許証を取得しない方やパスポートを持っていない方も少なくありません。

その場合、顔写真付きの本人確認書類の選択肢が限られてしまいます。

さらに、更新や暗証番号の管理も含めて、

  • 市役所で手続きをする
  • 必要書類を確認する
  • 本人確認を受ける
  • 暗証番号を管理する

といった経験は、将来の自立にもつながります。

親御さまがすべて手続きを済ませるのではなく、お子さまと一緒に手続きを経験する機会として活用してみてはいかがでしょうか。


③ 主治医との関係を作っておく

障害年金の申請や障害者手帳の等級判定では、医師の診断書が重要になります。

そのため、

  • 定期的に受診する
  • 困っていることを具体的に伝える
  • ご家族からも状況を共有する

ことが大切です。

特に、発達障害や知的障害のある方の中には、自分の困りごとを言葉で説明するのが苦手な方もいます。

  • 本当は支援が必要なのに「大丈夫です」と答えてしまう
  • 困っていても具体的に説明できない
  • ご本人とご家族で認識に差がある

ということも少なくありません。

その結果、日常生活での困難さが診断書に十分反映されない可能性もあります。

将来、障害年金などの申請が必要になったときのためにも

普段からご本人の様子や生活上の困りごとを主治医と共有し、信頼関係を築いておくことが大切です。


④ 障害者手帳の取得を検討する

障害者手帳には、

  • 税金の控除
  • 公共料金等の割引
  • 福祉サービスの利用
  • 障害者雇用

など、さまざまな制度につながるメリットがあります。

特に近年は、精神障害者保健福祉手帳を持つ方を対象とした求人も増えており、将来の選択肢を広げることにもつながります。

精神障害者保健福祉手帳には2年ごと更新があり、定期的に手続きが必要です。

私は、成人後に初めて取得するよりも、お子さまのうちに取得し、親御さまと一緒に更新手続きを経験していく方がハードルは低いように感じています。

更新の際には、

  • 市役所の窓口へ行く
  • 必要書類を確認する
  • 手続きの流れを知る

といった経験を積むことができます。

親御さまがすべて手続きを代わりに行うのではなく、お子さまが少しずつ手続きに参加することで、「⚪︎月は更新の月」練習にもなるでしょう。

精神障害者保健福祉手帳の2年ごとの更新は、自治体によっては「更新のお知らせ」が届かないところも多く、知らぬ間に失効しているということもあります。


⑤ 番外編 実印を作っておく

実印は、必要になるまでは存在を忘れているものかもしれません。

私自身も、車の購入やGビズIDの取得の際に「実印が必要です」と言われて慌てた経験があります。

実印は、

  • 相続手続き
  • 遺産分割協議
  • 任意後見契約
  • 不動産に関する手続き

などで必要になることがあります。

また、成人後の印鑑登録は自治体によって本人確認の方法が異なり、本人確認の手続きが必要になるため、本人だけでは難しい場合があります。

必須ではありませんが、

「将来必要になるかもしれないもの」として知っておく価値はあるでしょう。

実印が必要になる時って、その他の書類手続も大変な時期と重なるから、先に作っておくと良いと思っています


まとめ

18歳になると親権は終了します。

だからといって親のサポートが終わるわけではありませんが、

  • 銀行口座
  • マイナンバーカード
  • 主治医との関係づくり
  • 障害者手帳
  • 実印

といった準備は、未成年のうちの方がより簡単に進めやすいことがあります。

また、準備の目的は手続きを済ませることだけではありません。

役所や病院でのやり取りを経験し、

「自分で手続きする力」を少しずつ育てていくこと

も大切です。

親が代理できるうちに、将来の安心につながる準備を始めてみてはいかがでしょうか。

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